あなたが苦しいのは、「過去の幸せ」と「今」を比べているからかもしれない。

恋愛コラム

「あの頃は楽しかったな」
「戻れるなら、あのときに戻りたい」

ふとした瞬間にそんな言葉が胸の奥に浮かぶ。

過去の恋。
いまはもう手の届かない関係。

それでもあのときの笑顔や手のぬくもりや、
ほんの些細なやりとりまで、
なぜかくっきりと思い出せてしまう。

それは思い出だから美しいのかもしれないし
もう二度と戻れないからこそ
鮮やかに見えるのかもしれない。

でも、 その過去の幸せと「今の自分」を比べてしまうと
どうしても苦しくなる。

今日は、そんな「過去との比較」で心が重たくなっている人に
ぼくなりの言葉を贈りたいと思う。


人は「前よりよかったかどうか」で、今を判断してしまう。

いま、恋人とうまくいっていない。
誰かを好きになれなくなった。
付き合っていた頃よりも、今のほうが孤独を感じてしまう。

そうやって過去と今を比べるたびに
「あの頃のほうが幸せだった」と思ってしまう。

でもそれって無意識のうちに
「今の自分はあの頃より劣っている」
と言い聞かせてるのと同じなんだ。

そしてそれは「今の自分」を静かに否定していくことでもある。


幸せは、比較した瞬間に「過去のもの」になる。

あのとき、たしかに幸せだった。
でも、その「幸せ」は、
その時代のあなたが感じたものだ。

今のあなたがそれと同じものを感じられないのは
あなたが変わったからじゃない。

「今」には「今の感じ方」がある。

でも、人はつい比べてしまう。
比べた瞬間に「今」は
「あの頃より劣っているもの」になってしまう。

それが、苦しさの正体だ。


恋も人生も「同じ感情」には二度と出会えない。

好きだった人と笑い合っていた時間。
あのときの空気感や沈黙さえも、
今思えばすごく愛おしい。

でも、そのとき感じた幸せは、
その人とその瞬間のあなたでしか
作れなかったものなんだ。

どれだけ似たようなシチュエーションでも
次に出会う誰かとまったく同じ感情を味わうことはできない。

それって一見さびしいことのようだけど
でもそれが恋の美しさでもある。

「同じではない」からこそ
「新しい感情」に出会える。


思い出が「今」を濁らせることがある。

過去の恋を思い出して
「この人といたときはこうだったのに」
と思ってしまう。

新しい人と出会っても
その人の言葉が「元恋人のそれ」
と比べられてしまう。

それって目の前の誰かにも
「過去の誰かの影」を重ねてしまっている状態。

そして一番しんどいのは
比べている自分自身も、心のどこかで疲れているってこと。

「過去はもう終わった」
って頭ではわかってるのに
感情がなかなかそこから離れられない。


「手放す」って、忘れることじゃない。

よく「過去を手放そう」と言うけれど
それは「無理に忘れること」じゃない。

ぼくは「手放す」っていうのは
その記憶に「今の幸せを邪魔させないようにする」
ってことだと思ってる。

思い出してもいい。
ふと泣けてくる日があってもいい。
でも、そのあと
「今の自分は何を大切にしたいんだっけ?」
と戻ってくる場所がある。

それが「手放す準備」なんだと思う。


過去を引きずる人は、ちゃんと愛せた人。

未練がある。 戻りたいと思ってしまう。
もう一度会えたらと思ってしまう。

そういう気持ちを引きずってる自分を
「情けないな」「成長してないな」
と責める日もあるかもしれない。

でも、そんなふうに「引きずってる」あなたは
ちゃんと愛せた人だ。
ちゃんと、大事に思ってた人だ。

だからこそ時間が経っても
ふとした瞬間に胸がチクッとする。

それはあなたの心がやわらかい証拠で
決して恥ずかしいことじゃない。


「あの頃の自分」も、ちゃんと生きてた証。

あのときの自分がたしかに誰かを好きだったこと。
一緒にいた日々の中で、笑って、泣いて、喜んで傷ついて。

それは全部「ちゃんと生きていた証拠」だ。

過去の恋がうまくいかなかったとしても
その時間に意味がなかったわけじゃない。

むしろその恋があったからこそ、
あなたの中に育った感情がある。


最後に:「今の自分」をちゃんと抱きしめることから、すべてが始まる。

過去の恋は美しい。
でも美しいからといって
今のあなたをくすませていい理由にはならない。

あの頃より泣き虫になったかもしれない。
あの頃より恋に慎重になったかもしれない。

でも、今のあなたには
「痛みを知っているぶん、やさしくなれた」
部分がある。

過去と比べない。
むしろ「比べなくてもいい」って
自分を自由にしてあげてほしい。

今のあなたの笑顔もいま誰かを想う気持ちも
全部「まっさらな幸せの種」だ。

過去の幸せを否定しなくていい。
でも、それに引きずられて
「今の幸せ」を見逃さないでほしい。

今日も、ちゃんと生きてる。
それだけで、じゅうぶんだと思うんだ。

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