SNSで他人と比べてしまうあなたへ。しんどいのは、正常です。

ふとした瞬間にSNSを開いた。友達が海外旅行に行っていて、
めちゃくちゃ映えてる景色の中で笑っている。
別の人は「新しい仕事決まりました！」って投稿していて、
コメント欄はお祝いの言葉で溢れている。

そのとき、ぼくの心に生まれた感情は、焦りでも羨望でもなく、正直に言えば、”しんどさ”だった。

「あれ？なんでこんなに苦しいんだろう？」

ちょっと前まで、他人の幸せを見ても
「よかったね」って思えていたのに、
ある日から急に、誰かのキラキラが刃物みたいに感じるようになった。
どうして？

その理由に気づいたとき、
ぼくはやっと少し心が軽くなった。
今日はその話を、ぼくなりの言葉で、ちゃんと話したい。

比べることは、人間の本能。でも、クセになると毒になる。

人間って、昔から「隣の芝生は青い生き物」だと思う。
比べること自体は悪くない。
むしろ、生存本能だった。
誰かより早く走れたら獲物が取れるし
誰かより強ければ群れの中で生き残れる。
そんな時代の名残が、今も心の奥に根を張っている。

でも、今はマンモスもいなければ、狩りもしてない。
現代で比べる相手って、無限にいる。
そしてその多くは、実際の知人ですらない。

SNSという終わりなき「他人のベストシーン集」に、
ぼくらは自分の「日常」をぶつけて、
負けたような気になる。

でも冷静に考えてみてほしい。

自分は、他人のハイライトと、自分の未編集素材を比べている。

それじゃ勝てるわけがない。
なのに、なぜか心は傷つく。
知らず知らずのうちに、自分を責めてしまう。

最初は「負けたくない」と思っていたのに、
気づけば「どうせ自分なんか」に変わっている。
これが、比べることの一番怖いところだと思う。

比較がモチベーションになるのは
自己肯定感が十分あるときだけだ。
余裕がないときにやると、
ほぼ確実に「苦しみ」になる。

「あの人は成功してるのに、自分はなんで……」
「なんで自分だけ、うまくいかないんだろう」

こうやって、比べるたびに「自分にダメ出し」
をするようになると、
心のエネルギーはすり減っていく。

焦りなら、まだ未来に目が向いてる。
動ける。でも、苦しみは、立ち止まって、
自分を責め続ける。

そして、それは誰にも見えない。
だから、つらさが長引く。

正直に言えば、完全に比べないなんて、無理だと思う。
人間だもの。
でも、比べたあとに、自分を責めるのか、
自分に戻るのか。その違いがすごく大きい。

だから、ぼくはこう決めた。

「比べてしまってもいい。
だけど、最後はちゃんと【自分に返ってくる思考】をする」

そのための問いを、ぼくは持ち歩いている。

自分をちゃんと見てあげる。
そうやって、小さくても成長の証を拾っていく。
それが、心を守る方法だと思ってる。

SNSを開いた瞬間、
なんの前触れもなく心がざわつくことがある。
誰かのリア充投稿に、ただ一言「すごい」と呟いて、
静かにスマホを閉じたくなる夜。

そんなとき、ぼくはそっとコーヒーをいれる。
あえてお湯を沸かして、ゆっくり淹れる。
お気に入りのマグカップに注いで
「これがぼくのペース」と自分に言い聞かせる。

そうやって、自分の時間、自分のリズムに戻る。
小さな儀式みたいだけど
こういう「自分だけの回復手段」を持っておくと
比べる気持ちに飲み込まれにくくなる。

そして、心の中でそっとこう言う。

「あの人が幸せそうでも、それはその人の話。
ぼくは、ぼくの道を歩いてる」

他人と比べて苦しくなっているとき
ぼくらは「自分」を信じる力を失っている。

誰かの人生を見て
「ああなりたい」と思うのは自由だ。
でも、「ああなれない自分はダメだ」と思い込むのは
ちょっと違う。

人それぞれ、持ってるものも、
環境も、タイミングも違う。
スタート地点もバラバラなら
ゴールも人それぞれだ。

それなのに、自分だけが「間違った道を歩いてる」
ような気になってしまうのは
すごくもったいない。

ぼくたちは、たった一度の自分の人生を
他人の設計図で測ってはいけない。

他人を見上げるより、
自分をちゃんと見下ろして
「よくここまで来たね」って声をかけてあげる方が
ずっと心が強くなる。

比べるな、じゃなくて、比べた先で
自分を見失わないように。

それだけで明日はきっと
ちょっとだけ優しくなれる。

ぼくらはぼくらの歩幅で、大丈夫。

恩返しは、巡り巡って返せばいい。って話
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